漢文を市販の参考書を使って独学で確実に得意科目にする方法(共通テスト9割〜)

 

漢文は簡単な科目なのか?


島犬といいます。
今回はリクエストがあった、大学入試の漢文を独学で確実に得意科目にする方法について書きたいと思います。
大学入試における「漢文」は文系理系ともに、一部の国公立大学や私立大学を除いて共通テストのみで選択する科目になると思います。
共通テストでは国語の配点中50/200を占めており、これは、膨大な勉強時間が必要な古文と同じ配点です。
この点から、"漢文はお得な科目である"と言われてしまっています。
例えば、漢文の参考書(例えば、「早覚え即答法」や「漢文ヤマのヤマ」だけやっていれば漢文では高得点が取れるなど)一冊参考書を極めれば漢文はそれでOK!とか言われてしまっている始末。まあ、舐められているわけですね笑

 

しかし、、、、、果たしてそうであろうか。
漢文ってそんな簡単な科目なんですかね??
実際、僕は現役時代参考書一冊を極めましたが、本番のセンター試験では平均点よりちょっといいくらいの点しか取ることができなかったですよ。目標点数だった8割や9割の点数は取ることができなかったです。
まあ、実際に上記の参考書一冊と過去問で共通テストやセンター試験や模試で高得点が取れた人も実際にいると思いますが、少なくとも僕はそれくらいではできるようにならなかったし、漢文で高得点取れてないって人も多くいると思います。
だって、そもそもそんなに漢文が簡単ならどうして、共通テストやセンター試験で毎回平均点が8割とかじゃないんだって話になりますし。
「漢文は簡単な科目なんだ、だから対策なんて適当でいいんだ」とか言っていたら確実に討ち死にします笑。
少なくともセンター試験なり共通テストなりで9割前後で安定させるにはやっぱりそれなりの勉強量が必要になりますよ。

現役時代でセンター試験の漢文で6割ほどしか取れなかった僕も浪人時代を経て少なくともセンター試験や共通テストレベルの漢文で満点を連発できるようになりました。
そこで、漢文を学習する上での順番と、市販の参考書を使って確実に得意にする方法を実際に僕が使った参考書を例に挙げながら紹介したいと思います。

漢文学習のフローチャートと学習の落とし穴

基本は①漢文句法の学習→②問題集を使った問題演習+③漢字本→(高得点を狙う人は④テクニック本)→⑤過去問の順番でOKです。*1

漢文句法を学習するだけでは問題集も過去問もあんまり解けないと思います。*2僕もこれだけではあんまり解けなかったです。ここに落とし穴があります。

漢文学習で意外と軽んじられているのが、漢字(語)の学習です。
②の問題集や過去問を解いたり文章を読むに当たって、意味がよく掴めない漢字や問題に絡んでくる漢字があった時に必ず③の漢字本の参考書や辞書でその都度調べることを繰り返してください。何回も参考書や辞書で調べていくことで漢字が持つニュアンスや頻出の漢字が身についてきます。これは文章を読まないと身につきません。
問題集や過去問を使って最低30から40セットくらいの文章を繰り返し読み、文章を読みながら最終的にしっかり頭の中で全文を和訳できるまで繰り返してください。
漢文伸び悩んでいる人は、ここの漢字の学習を疎かにしたり抜かしている人が多いのかなと思います。もちろんニュアンスやセンスで解けてしまう人もいるんでしょうが、伸び悩んでいる人はここまでやってみてください。
それでは、以下でおすすめ参考書と僕が実際に使った問題集について書きます。

①句法の学習のおすすめ参考書

漢文早覚え即答法 Gakken 

現役時代は使ってなかったけど、本屋さんでチラ見したら最強。超効率的に句法学習ができる。僕が受験時代に戻るなら間違いなくこれを使う。ヤマのヤマより効率的かつ短時間で学習できと思う。

漢文ヤマのヤマ Gakken 

現役時代に使用。上の「早覚え」かどちらかを使えばいい。レベル的にも同じくらい。

ステップアップノート10 漢文句法ドリルと演習 河合出版 

浪人時代参考書を変えたくなって使いました。書いてある内容や難易度は漢文ヤマのヤマとあんまり変わらないけど、文章を使った問題演習もできる点で優れている。

②問題集

共通テストの過去問や予想問題集 

共通テストを受けるなら素材はこれでもいい。形式の練習もできるしgood。

漢文句法とキーワード Z会 

文章の素材がたくさん載っている。問題はついてないけど、巻末に漢単語が載っているのでこれを③の漢字本の代用として使用することもできる。共通テストまでしか漢文を使わない人も使える。僕はこれをセンター試験や2次試験対策として読んだ。

得点奪取 漢文 河合出版 

記述式の問題が出る大学の2次試験対策として使える。記述問題の採点基準が載っていて参考になる。共通テストだけの人にはオーバーワーク。

マーク式基礎問題集漢文 河合出版 

共通テストに向けた問題集としてはレベル的にも問題数的にもこれが最適だと思う。これをしっかり和訳できるまで繰り返す。この後にテクニック本までやれば共通テスト対策としては万全になる。

漢文道場 Z会 

オリジナル問題20問と古い私立大学と国公立大学の入試の過去問が20問掲載されている。問題形式は選択式、記述式と幅広い。文章の素材としては良いが、問題が古く、解説も詳しくないからあえて使う理由がない国公立大学や私立大学志望で、かつ時間がある人用。

③漢字本(調べ物用)

漢語辞書 

なんでも載ってる。僕は三省堂の「漢辞海」を持っていました。持ち運びしにくい(ほぼ不可能)のが難点。

入試頻出 漢文《語と句形》 桐原書店 

漢語を調べるのはこれが一番おすすめ。コンパクトで入試に必要な漢語だけが載っている。

④テクニック本

共通テスト漢文 8本のモノサシ ブックマン社 

僕が現役時代は、センター試験漢文解法マニュアルという参考書だった。8本のモノサシ(解法)によって、問題文を切っていく。共通テストに必要な知識がまとまっているので最後の総復習や知識の点検もできる。高得点を狙うなら、テクニック本までやる。テクニック本の後は、各予備校から出ている共通テストの予想問題集を使って練習していく。

参考になれば幸いです!

*1:共通テスト平均点狙いなら②③④は省略していい。

*2:平均点くらいなら取れます。